「投資目的のビル購入」

投資目的のビル購入

地価の下落とともにビル購入による「不動産投資」が活発になってきています。ここでは、投資目的のビル購入についてご説明します。

不動産投資による資金運用
■ビル購入が活発になっている理由
景気低迷などで都心部の小さなオフィス(貸事務所)ビルを売却するケースが増える一方、これらのオフィスビルを個人で購入するケースが増えています。ビル購入が活発になっている理由としては、

(1) 土地価格の下落で、購入しやすい価格になっていること 
(2) ビル購入による運用益(インカムゲイン)が、銀行にお金を預けておくより投資効果が高いこと 

などが挙げられています。

■不動産投資による資金運用
中古物件の中には、表面利回りが10%を超えるものもあります。ネットの利回りが8%なら投資金額は12〜13年で回収できることになり、預貯金と比較しても断然有利な投資となります。このような理由から資金運用の手段として投資目的のビル購入が注目を集めています。
 

オフィスビル購入のメリット・デメリット

オフィスビル購入には、様々なメリットがあり、購入にあたってこれらのメリットを享受できる物件を選びたいものです。メリット・デメリットには次のようなものがあります。

メリット
デメリット
   
1.安定収益
  オフィスビル入居者(テナント)は、長期間賃借する企業が多く毎月安定した賃料収入が得られます。こうした賃貸経営は、公的年金だけでは不安を感じている人の私的年金として大いに注目を集めています。
   
2.節税効果
  賃貸経営による不動産所得では、実際には支出の伴わない「減価償却費」が経費として認められています。実際には収入があっても、マイナス(損失)を計上することができます。マイナスの場合は、確定申告により他の所得と損益通算をして、所得税を減らすことができます。
   
相続対策3.
  不動産の場合は、100%時価評価となる現金や有価証券と違って、かなり低い固定資産税評価額が基準となりますので、同じ評価額の場合でも、相続税評価を低く抑えることが可能です。
   
4.命保険の代替
  オフィスビルを購入するために銀行ローンを利用した場合、通常銀行の指定する「団体信用生命保険」に加入することになります。もしオーナー(債務者)に万一のことがあったとき、ローンの残りは生命保険によって支払われます。残った建物はご家族のものとなり、無借金の資産として確実な安定収入源となります。
   
5.インフレ効果
  現在は、デフレ経済が進行していますが、経済は景気、不景気の波があり、将来的にはインフレになる可能性もあります。インフレ時には、不動産の価値や賃料の上昇が予想され、借入金は実質的に目減りします。
   
6.ペイオフ対策
  平成17年4月からペイオフの全面解禁となりました。今後のオフィスビル購入はペイオフ対策にもなります。


   
1.空室発生
  立地、貸室面積、設備、築年数などで近隣オフイスビルに比べ競争力が劣る物件は、テナントがつかず、空室が発生します。そうなると、収入源である家賃収入が滞り、収益性を悪化させる原因となってしまいます。
   
2.建物の老朽化に伴う修繕コスト
  建物は年月を経るごとに老朽化するため、その節目ごとに修繕やリフォームを行なう必要があります。そのため、これに伴うコストを見込んでおく必要があります。
   
3.換金性が低い
  預貯金や株式等の金融資産と比べ、不動産は売却する相手を見つけないと換金できません。換金を急ぐ場合には、相場よりかなり安く売却することになってしまいます。
   
4.不動産価格の値下がり
  デフレ経済が進行する中では、不動産の値上がりはあまり期待できません。しかし、オフィスビルの売却は収益性が重要であり、資産価値の値下がりは大きな問題ではありません。



投資利回りとは?

投資利回りとは、投資額に対して得られる年間の賃料収入を収益率として計算したものです。一般に利回りと呼ばれているものには次の3種類があります。

表面利回り 年間賃料収入÷購入価格(投資額)
年間賃料収入が120万円で、購入価格が2,000万円なら表面利回りは6%となります。
ネット利回り (年間賃料収入-管理費-修繕積立金-固定資産税等)÷購入価格
年間賃料収入から管理費及び修繕積立金などの、必ず発生する費用を差し引いた利回りです。
実質利回り (年間賃料収入-管理費-修繕積立金-固定資産都市計画税-借入返済)÷
購入価格

借入利息や固定資産都市計画税を差引いた、最も実質に近い利回りの計算方法です。

■ネット利回りを指標に検討
最近の不動産マーケットにおける利回りは「ネット利回り」を指標に検討するのが良いとされています。ネット利回りは年間賃料収入から一般経費を差し引いた収入を購入金額で割った利回りです。
例えば、年間賃料収入1,000万円、管理費や火災保険料、固定資産税などの一般経費200万円で、この物件の購入価格を1億円とすると、
(1,000万円-200万円)÷1億円=8%(ネット利回り)
ちなみに、現在都心部で取引されているオフィスビルの「ネット利回り」は6〜7%が中心です。