「土壌汚染」

土壌汚染
最近、工場跡地の再開発などによって土壌汚染が起きるケースがでています。
土壌汚染がでると、様々な経緯で人々の健康に重大な影響を及ぼしてしまいます。このような可能性のある土地の購入には充分な注意が必要です。
土壌汚染とは?

工場やガソリンスタンド、クリーニング工場等の跡地が有害化学物質で汚染されてしまうことがあります。これを「土壌汚染」といいます。 土壌汚染された土地に建設されたマンションを知らずに購入し、健康被害にあったケースや、汚染された土地を購入したために、汚染浄化のコスト負担をしなければならなくなったケースなど、深刻な問題に発展しています。

■汚染物質
次に紹介する土壌汚染物質が国の定める基準をオーバーしたときに「土壌汚染」となります。

土壌汚染物質
土壌汚染対策法に定める汚染物質は、カドミウム、全シアン、有機燐、鉛、六価クロム、ヒ素、水銀、ベンゼン、トリクロロエチレン、農薬など26物質があります。人体への影響としては疲労、頭痛、吐き気、食欲不振、呼吸不全、発ガン性などがあり、たいへん危険です。

汚染土地はどのくらいある?

環境省が行なった調査によると、一定の環境基準を超えた土壌汚染の数は1999年度では全国で107件だったのに対して2001年、2002年と2年連続で120件を超えています。
物質別でみると、鉛、ヒ素、ジクロロエチレン、トリクロロエチレンなどが多く検出されました。

■特に問題はトリクロロエチレン
トリクロロエチレンは揮発性有機塩素化合物で、機械部品や半導体の工場、ドライクリーニング店で使用されてきました。比重が水より大きく、粘性が低い溶剤のため、地下水に浸透して拡散しやすく広域の地質を汚染します。
環境省の外部団体、土壌環境センターがまとめたデータによると、トリクロロエチレンなどによる土壌汚染で汚染診断が望まれる箇所は2002年には全国で32万箇所にのぼりました。

土地が汚染したケース

土壌汚染が発見されたら誰が汚染対策費用を負担するのかという問題が起こります。土地を汚染した「汚染者(汚染原因者)負担の原則」がありますが、すべてのケースにあてはまるわけではありません。
例えば、トリクロロエチレンなどの揮発性有機化合物の場合、安全性が高いことから、その使用を行政が認めていた経緯があるため、汚染原因者の責任ばかり追究するには無理があります。

ケース1
ケース2
ケース3
メッキ工場跡の埋め立地を購入し、住宅地として販売した後、六価クロムによる汚染が発覚。その除去費用は200億円以上にのぼった。
工場付近の井戸から塩素系の揮発性有機化合物が検出された。汚染は地下水に浸透し、下流2kmまで広がった。
完工寸前のマンションで、土壌・地下水汚染が問題となり、開発業者の判断でマンションを取り壊した。

汚染土地を買わないポイント

「有機化学物質を取り扱っていた工場跡地」や「化学薬品を使用していたクリーニング店や町工場の跡地」を購入する場合は、特に注意しましょう。また、傾斜地を平坦化するために用いられる盛土などからも汚染物質が検出されることがありますので注意が必要です。
土地を買う前に、その土地が汚染されているかどうかの確認は、通常仲介業者が行ないますが、自分でも予め調査しておくことが必要です。なお、有害物質などを使っていた工場または事業場であった土地は「土壌汚染対策法」によって都道府県知事が土壌汚染調査を義務づけていますので、購入の際はこのことを確認しておきましょう。