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川柳について、まずご説明致しましょう。
川柳とは、十七音字の定型で成り立っている短詩型文芸です。今日、川柳と呼ばれるものには二つあります。まず、皆さんが新聞やテレビから知る出来事を題材に十七音字で詠まれるものが「時事川柳」、そしてお題を出して詠んだり、また、自分の思いつくことを自由に十七音字で詠むものが「文芸川柳」と言われています。
簡単に言いますと、誰でも、眠っている時間以外は、四六時中何かを考えたり、思ったりしています。これは、生活の中で見たり、聞いたりすることが、すぐ頭に入るからです。一度見たり、聞いたりしたものが、考えになったり、思いになったりするのは、誰の頭の中にも、長い間に作られた自分なりの常識というものがあるからです。その常識に照らし合わせて考えや思いが起きるのです。

誰でも、朝起きてから、何も見たり聞いたりしなかった、という日はないでしょう。また、朝起きるまでに、床のなかで音を聞くと、「あっ、またねずみが走っているぞ」と思ったり、「朝も寒くなったなぁ」と思ったりします。こんな取るに足らないようなことでも、耳から入って頭で考えているのです。そういう事柄の一つ一つを、五と七と五に組み合わせて、十七字にすれば、朝の詩の一句が出来ます。
このように、川柳の基本は生活の中にあるのです。更に一歩進んだ作品にする工夫は、皆さんの腕にかかっています。

川柳には難しい言葉はいりません。気取ることも不要です。使う言葉は、普通に生活で使っている話し言葉で良いのです。高等教育を受けて言葉を沢山知っていなければ、良い川柳は出来ない、と思っている人もいるようですが、川柳を詠むのは、「知識」ではなく「知恵」なのです。「知恵」は長く生きて暮らしているうちに、自然にだんだんと身についていくものではないでしょうか。

川柳は、日常の何でもない出来事を心にとどめ、素直に十七音字にすることから始めれば良いのです。生活の中で起こる何でもないことでも、川柳で十七音字にしてみると、そこに人間の姿の微笑ましい情景の一句を生むことが出来るのです。


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